子どもの時間と大人の時間

最近は核家族になり、子ども中心のご家庭が増えているように思います。

お子さんが小さい時は、仕方ありませんが、お子さんの成長と共に少しずつ生活時間帯など大まかな生活の仕方を決め、毎日規則正しい生活をすることを心がけてみませんか?

「早寝、早起き、朝ご飯」という言葉を聞いたことがありますか?
子どもが学校や幼稚園で活発に遊んだり学ぶ為には、しっかり睡眠をとり、ご飯を食べて行くことで、午前中から頭もすっきりと動き、集中してお勉強や遊びに取り組むことができます。

一方、テレビやゲームをして夜遅くまで起きている子は、睡眠不足のためにご飯もしっかり食べられず、午前中はぼーっとして元気がなく、先生のお話を聞いても頭に入らなかったり、活発に行動することもできないので、お友だちと元気に外で遊ぶこともできません。
せっかく学校や幼稚園に行っても、お友だちと同じように経験することができないと、そのような積み重ねを続けていけばその差は成長と共に大きくなっていきますね。

ですから、子どもには規則正しい生活をすることが何よりも大切なのです。

そのためには、大人が子どもの生活をコントロールする必要があります。
1日の生活の中で、三度の食事の時間を決め、その合間に遊びや運動、片付け、お風呂など大まかに時間帯を決め、子どもの生活が毎日同じように繰り返されるようにしていくと、自然に子どもはそれが当たり前になり、規則正しい生活が送れるようになります。

幼稚園では、保護者の皆様に8時就寝、6時起床をお願いしております。
小さいお子さんは、10時間から12時間くらい睡眠が必要です。
寝る子は育つと言いますが、「睡眠」はお子さんの発達にとても重要なのです。

うちは、なかなか早く寝てくれないというご家庭もあると思います。
しかし、少しずつ寝る前の習慣を変えていくことで、睡眠に入る前のルーティンを決めていくとできるようになりますので、諦めないでやってみて下さい。

寝る前に歯磨きやお手洗いを済ませたら、絵本を2冊くらい用意します。
テレビなども消し、絵本に集中できる環境を作って下さい。
お子さんといっしょに布団に横になり、絵本を読んであげましょう。
読む前に、「じゃあ、このご本を読んだら寝ようね。」と言って、読み始めます。
初めは、お子さんの大好きな絵本がいいかもしれません。
お子さんが小さい時は、お話を読む必要はありません。
長々と聞きたくないことを聞いていると、飽きてしまい起きてしまうからです。
絵を見ながら、「うさぎさん何してるのかな?」「りんご美味しそうだね。」など、なんでもいいので自由にお話を作って楽しく絵本をめくっていきましょう。
もちろん、大きい子は、お話を読んであげて下さい。
好きな絵本を毎日読んでも構いません。
お子さんは、知っていることを何度も聞くのも好きなのです。
好きな本は、すべての文言を空で言えるようになります。

さて、本を読み終わったら、電気を消し「おやすみなさい。明日も一緒に遊ぼうね」とか「また明日ご本読もうね」と明日を楽しみにできるようにしてあげましょう。
初めは、「もっと読んで」とか「まだ眠くない」とお子さんが言うかもしれません。
でも、「読む前にお約束をしたでしょ?又明日にしましょうね。」とお子さんの言いなりにはならないようにしましょう。
そして、お母様も一緒にそのまま寝て下さい。

お子さんは、寝る時は暗くなることもあり、不安を感じることが多いですね。
ですから、寝る前の絵本の時間に大好きな優しいお母様の声を聞き、温かい温もりを感じながら安心して眠りに入ることで、不安を感じることなく寝るようになるのです。

お母様もお疲れですから、時にはそのままお休みになってもいいですね。
お子さんの寝息が聞こえてきたら、静かに起きればもう大丈夫です。

そのような習慣を続けていくと、お子さんはそういうものだと思い、絵本を2冊読んで電気を消すとすぐに眠ってくれるようになります。

こうしていくことで、子どもの時間と大人の時間をしっかり分けることができます。
毎晩子どもが8時に寝てくれると、お母様は自分の時間もでき、お父様とゆっくりお話をする時間もできますね。

お母様は、毎日お子さんと24時間一緒にいらっしゃるので、お子さんは可愛いのですが、とても大変です。
ですから、いろいろなお話をお父様に聞いて頂き、心の負担を少しでも軽くしたり、喜びを共有して頂きたいと思います。
そのためにも、規則正しい生活を送り、子どもの時間、大人の時間をしっかり作り、日々の生活を送ることは、お子様にとってもお母様にとってもいいことなのです。

是非、できることから始めてみましょう。
きっと、生活にゆとりが出てくると思います。

2020年05月23日